日本語は語尾に”です・ます”を使うと丁寧な言い方になりますね。
韓国語も同じように語尾を変えることで、丁寧な言い方にすることができます。
韓国は儒教の教えが習慣の中に根付いているので、年上・目上の方に対して敬語を使う事はとても重要です。
同じKPOPグループに所属していても1歳でも年上なら敬語を使っていたり、自分の親にも基本的には敬語を使います。
韓国語の「です・ます」にあたる表現は2種類。
- ハムニダ体
- ヘヨ体
例えば、有名な「カムサハムニダ」はハムニダ体、「アンニョンハセヨ」はヘヨ体です。
活用のパターンがいくつかあるため混乱しやすいヘヨ体。
今回は活用パターンを丁寧に解説していくので、韓国語文法の最初の壁ともいえる”ヘヨ体”を一緒にマスターしましょう。
分かりやすい解説動画や、韓国語の丁寧orフランクな表現を学ぶレベルUPにおすすめの本も紹介するので是非参考にしてみてくださいね。
韓国語には”です・ます”のような丁寧語がある
日本語には語尾の「〜です」「〜ます」など丁寧な言い方がありますね。
英語は語順が違うため語尾は存在しませんが、韓国語は日本語と語順が同じなので同じように丁寧な言い方にする語尾があります。
- ハムニダ体:丁寧語(硬い)
- ヘヨ体 :丁寧語(やわらかい)
- パンマル :親しい間柄で使用するタメ口
ハムニダ体はよりフォーマルな丁寧語でニュースやアナウンス、案内文などかしこまった場面で使われます。
ヘヨ体の方が日常会話でも使われる、より柔らかい印象を与える丁寧語です。
また、日本語でいう”タメ口”にあたるのが、韓国語の”パンマル”です。
用言(動詞・形容詞など)の活用には、この3種類があることをまず覚えておきましょう。
形容詞「고맙다(コマプッタ)=ありがたい」を3つのパターンでみてみましょう。
- ハムニダ体=고맙습니다(コマプスムニダ)
ありがとうございます - ヘヨ体=고마워요(コマウォヨ)
ありがとうございます - パンマル=고마워(コマウォ)
ありがとう
「カムサハムニダ」よりフレンドリーな言い方の「ありがとう」の表現です。
韓国語の活用を学ぶ1stステップ!語幹とは?
韓国語の用言には「基本形」があります。
基本形は韓国語の辞書をひく時にも使い、全ての活用の元となる形です。
韓国語の単語の基本形は全て単語の最後に「다」がつきます。
- 고맙다(komaptta、コマプタ)=ありがたい
- 먹다(moktta、モクタ)=食べる
- 가다(kada、カダ)=行く
- 예쁘다(yeppuda、イェップダ)=かわいい
- 춥다(chupda、チュプタ)=寒い
例えば、日本語で「行く」を活用させると、「行きます」となりますね。
「行」の変わらない部分、「く」→「きます」と変化がある部分があります。
活用しても変わらない部分のことを”語幹”と言います。
用言の基本形は、全て単語の最後に「다」がつくと説明しましたが、その「다」を取れば語幹が完成です。
- 고맙다 → 고맙
다=語幹は고맙 - 먹다 → 먹
다=語幹は먹
語幹が作れたら、活用の準備ができました!
それでは、実際にハムニダ体・ヘヨ体の作り方をみていきましょう。
丁寧語・ハムニダ体(합니다)の作り方
フォーマルな場面で使う丁寧語”ハムニダ体(합니다)”の活用の作り方を紹介します。
活用のパターンは2種類。
- 語幹の最後にパッチムがある場合
語幹+습니다 - 語幹の最後にパッチムがない場合
語幹+ㅂ니다
語幹の最後にパッチムがある場合
「食べる」という意味の「먹다(moktta、モクタ)」をハムニダ体にしてみましょう。
- 基本形から、最後の「다」をとり語幹を作る
먹다 → 먹다→ 먹 - 語幹の最後をチェック
「먹」なので、パッチムあり - 語幹+습니다の形を作る
먹 + 습니다 = 먹습니다
語幹の最後にパッチムがない場合
「感謝する」という意味の「감사하다(kamsahada、カムサハダ)」をハムニダ体にしてみましょう。
- 基本形から、最後の「다」をとり語幹を作る
감사하다 → 감사하다→ 감사하 - 語幹の最後をチェック
「하」なので、パッチムなし - 語幹+ㅂ니다の形を作る
감사하 + ㅂ니다 = 감사합니다
そのまま読むと「カムサハプニダ」となりますが、鼻音化によって「カムサハムニダ」に発音が変化しています。
鼻音化とは、パッチムと次に来る子音の組み合わせによって音が変化することを言います。
今回は…
ㅂのパッチムの後に、子音 ㄴがきたことで、ㅁの発音に変わりました。
丁寧語・ヘヨ体(해요)の作り方
会話によく使われる柔らかな表現の丁寧語、ヘヨ体(해요)の作り方をみていきましょう。
ハムニダ体と比べると少しパターンが多く覚えにくいですが、大きく分けると3パターンあります。
- 語幹の最後にパッチムがある場合
- 語幹の最後にパッチムがない場合
- 하다がつく場合
語幹の最後にパッチムがある場合
パッチムがある場合も、最後の母音の音によって2つのパターンに分かれます。
- 語幹の最後の母音が「ㅏ、ㅗ、ㅑ」の場合
語幹+아요(アヨ) - 語幹の最後の母音が「ㅏ、ㅗ、ㅑ」以外の場合
語幹+어요(オヨ)
「食べる」という意味の「먹다(moktta、モクタ)」をヘヨ体にしてみましょう。
- 基本形から、最後の「다」をとり語幹を作る
먹다 → 먹다→ 먹 - 語幹の最後をチェック
「먹」なので、パッチムあり
母音は「ㅓ」なので、「ㅏ、ㅗ、ㅑ」以外 - 語幹+어요の形を作る
먹 + 어요 = 먹어요
語幹末が「ㅑ」の単語は薄い「얇다」や、浅い「얕다」など、数語しかないです。
そのため最後の母音は「ㅏ、ㅗ」とそれ以外で覚えれば、とりあえずOKです。
語幹の最後にパッチムがない場合
- 語幹の最後の母音が「ㅏ、ㅓ、ㅕ、ㅐ、ㅔ」の場合
語幹+요(ヨ) - 語幹の最後の母音が「ㅗ、ㅜ、ㅣ、ㅚ」以外の場合
それぞれの母音を「ㅘ、ㅝ、ㅙ、ㅕ」に変化+요
母音が「ㅏ、ㅓ、ㅕ、ㅐ、ㅔ」の場合は、とてもシンプルですね。
行くという意味の「가다」でみてみましょう。
- 基本形から、最後の「다」をとり語幹を作る
가다 → 가다→ 가 - 語幹の最後をチェック
「가」なので、パッチムなし
母音は「ㅏ」 - 語幹+요の形を作る
가 + 가요 = 가요
語幹の母音が「ㅗ、ㅜ、ㅣ、ㅚ」の場合が少し複雑に見えますね。
以下にパターンをまとめてみます。
母音のパターン | 合体後(縮約後) |
---|---|
ㅗ(オ)+아요(アヨ) | ㅘ요(ワヨ) |
ㅣ(イ)+어요(オヨ) | 여요(ヨヨ) |
ㅜ(ウ)+어요(オヨ) | ㅝ요(ウォヨ) |
ㅚ(ウェ)+어요(オヨ) | ㅙ요(ウェヨ) |
いくつか単語の例も見ていきましょう。
・오다(来る)→와요(来ます)
ㅗ(オ)+아요(アヨ) ㅘ요(ワヨ)
ㅣ(イ)+어요(オヨ) 여요(ヨヨ)
・기다리다(待つ)→기다려요(待ちます)
ㅣ(イ)+어요(オヨ) 여요(ヨヨ)
・새우다(明かす)→새워요(明かします)
ㅜ(ウ)+어요(オヨ) ㅝ요(ウォヨ)
覚えるまでは混乱しやすいところです。
最初はゆっくりで良いので、いくつも単語を活用させてみて、パターンを頭に入れていきましょう。
하다がつく場合
하다(=する)の場合は、해요に変えればOKです。
例えば、日本でも知ってる人が多い「サランヘヨ」。
名詞の「사랑(サラン)=愛」に動詞「하다(ハダ)=する」がついた、사랑하다(=愛する)が基本形です。
- 基本形に「하다」がある
사랑하다 - 하다を해요に変える
사랑해요
「名詞+する」の形はこのルールのみなので、覚えやすいですね。
ヘヨ体の解説が分かりやすい!おすすめyoutube動画
ヘヨ体の活用について、詳しく解説している動画です。
パターン別に、丁寧に1つずつ単語がどう変わっていくか、視覚的にも分かりやすくまとまっています。
韓国語の表現を身につけるレベルアップにおすすめの本
とにかく韓国語の活用を徹底的に勉強したい!という方におすすめの本がこちら。
1つの基本形の単語を、丁寧にするのはもちろん、現在・過去・未来、推量や理由など、用言の様々な活用が掲載されています。
初心者さんがいきなり取り組むにはハードルが高いかもしれないので、少し慣れた頃のレベルアップにおすすめです。
また、文章や歌詞の翻訳にチャレンジする時に「この活用はなんだろう?」と探すのにもとても便利です。
もう1冊がこちら。
丁寧語の種類を学びましたが、状況にあわせて語尾を変えるだけでは日常の中では不自然に感じることも多々あります。
この本では朝の挨拶や食事を始める時など、シーン別で3パターンの言い方を紹介してくれています。
勉強として学ぶ例文では実際の会話文では使わない硬い言い回しも多いですが、こちらはネイティブで使う表現・会話文が分かりやすいです。
また3つ目の例文はパンマル(ため口)の文章が載っています。
韓国ドラマなどでは、よくでてくる表現なので、初級からのレベルアップ、実践編として知っておきたい表現が満載でとても参考になりますよ。
ともまま안녕하세요!こんにちは!KPOPや韓国ドラマを見て「韓国語がわかったらいいな」と思ったことはありませんか?今回は私が韓国語を勉強しようと決めてから、実際にハングルを読めるようになった最初の1冊におす[…]
まとめ:韓国語の丁寧語(ハムニダ体とヘヨ体)をマスターしよう!
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韓国語の表現として覚えておきたい2つの丁寧語と、親しい人との間で使うパンマル。
特に丁寧語・ヘヨ体の活用はパターンを覚えるまでは、少し複雑で大変に感じる人も多いところです。
年上を敬う文化の韓国では、丁寧語は絶対に覚えてマスターしたいパート。
たくさんの単語と出会ううちに、だんだんとパターンが身に付くはずなので、ゆっくり覚えていきましょう。
감사합니다.ありがとうございました♪